京都国際高校は朝鮮学校?出身のプロ野球選手は?
京都国際高校の沿革は
京都府京都市東山区今熊野本多山町にある1947年(昭和22年)に開校した在日コリアン(大韓民国臨時政府を支持する在日韓国人)向けの民族学校が由来です。最寄り駅は、秋の紅葉で有名な東福寺がある京阪東福寺駅です。
映画「パッチギ」でモデルになった銀閣寺の近くの朝鮮学校とは別の学校です。
2003年に学校法人「京都国際学園」および「京都国際中学高等学校」を設置し、2004年から日本人も入学しています。2024年は高校生徒約140人のうち、約8割が日本人です。
甲子園での活躍
京都国際高校を有名にしたのが高校野球大会、甲子園での活躍です。京都国際高校は男子生徒約70人のうち9割が野球部員という「超野球高校」です。
令和3年の春の大会で甲子園に初出場すると、令和3年の夏の大会はベスト4進出の快挙を成し遂げます。令和4年夏、令和6年春も出場しますがともに、1回戦で敗退。
令和6年の夏の大会では、夏の大会3回目の出場で初優勝します。京都代表の優勝は、1956年の当時の平安高校(現・龍谷大平安)以来68年ぶりの快挙となりました。
校歌の反響
もう一つ、京都国際高校を有名にしたのが甲子園での校歌です。韓国がルーツの高校なので、歌詞が韓国語です。野球中継で韓国語の校歌が流れたことに一部否定的な反応がみられました。X(旧ツイッター)には「京都国際の高野連除名を求める」「やっぱり韓国語の校歌は不快だ」というような投稿がなされました。これに対し、京都府の知事は「差別的な内容などが含まれる4件についてソーシャルメディアの管理者に削除を要請した」と記者会見しました。
校歌には韓国語で「東海(トンヘ)のうみ」という表現も一部の人の批判をうけた。しかし、甲子園で優勝し、京都国際の校歌が流れた時、対戦相手で敗れた関東第一の一塁側アルプススタンドからも拍手が沸き起こった。野球を楽しむ人たちにとって「効果の歌詞が韓国語か日本語か」なんて何とも思わず京都国際高校の優勝を称えたでしょう。
事実、京都国際のアルプス席は多くの人で埋め尽くされた。生徒数の少ない京都国際の関係者だけでなく、在日同胞や韓国の人々のほか、京都の地域住民や近隣の学校の生徒たちがつめかけた。奏楽部のない京都国際のために、京都産業大付属の生徒たちが炎天下、太鼓やトランペットで応援しました。
また京都大会で京都国際に敗退した、京都成章の野球部員20人も友情応援に駆け付けた。
京都国際の校歌に批判的なのはごく一部の人だけではないだろうか。
京都国際高校出身のプロ野球選手は
選手名 卒業年度 球団 プロ入り年・順位(経歴)
申成鉉 2008 広島 2008年4位
曽根海成 2013 ソフトバンク 2013年育成3位
清水陸哉 2016 ソフトバンク 2016年育成5位
上野響平 2019 日本ハム 2019年3位
釣寿生 2020 オリックス 2020年育成4位
早真之介 2020 ソフトバンク 2020年育成4位
中川勇斗 2021 阪神 2021年7位
森下瑠大 2022 DeNA 2022年4位
浜田泰希 2023 日本ハム 2023年育成1位
杉原望来 2023 広島 2023年育成3位
⾧水啓眞 2023 ソフトバンク 2023年育成8位
11人の選手がプロ野球の世界に進みましたが2024年までは、「活躍してる」と言われる人は残念ながらいません。2025年にプロ初安打を打った中川勇斗や甲子園で名をあげた森下瑠大ら有望株の活躍を期待したい。
また2024年の優勝チームのエース、中崎琉生は東都リーグの國學院大に進学したので大学野球で活躍後、プロ野球での活躍を期待します。
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