7月31日にプロ初勝利をあげた中日ドラゴンズの松木平優太選手。ヒーローインタビューでの涙が彼の人生の過酷さを表している。
2003年2月4日、大阪市で生まれる。インドネア人の父親と、日本人の母親のもとに生まれますが、松木平が2歳の時に両親が離婚。母親と暮らすことになり、父親のことはほとんど覚えていないとのことです。
さらに小学校2年生の時に、母親を肝臓がんで亡くします。その後は、1つ上の姉と共に母親方の祖父母に育ててもらいますが、高校2年生の時に祖父がサイクリング中に事故死する。以降は祖母が孫2人を育てます。現在祖母は体を悪くして施設に入所。松木平の夢は、「お金を稼いで、別々に暮らす祖母と一緒に暮らすこと」。
高校は精華高校へ進学。コロナ世代で2020年の3年時の春夏の甲子園は中止となり、プロ志望高校生合同練習会に参加し、中京大中京高校で同年に巨人からドラフト3位で指名される中山礼都から三振を奪うなど、結果を残した。
2020年のドラフト会議で中日ドラゴンズから育成3位で指名、精華高校からは初のプロ野球選手となりました(育成契約では1軍の試合に出場出来ない)。同年のドラフト1位は、今や中日のエースで同級生の高橋宏斗。
入団後3年間、支配下登録されないままで2024年のシーズンも育成契約で迎えますが、二軍で結果を残し、7月に最後の70人目の選手として支配下登録されました。もし先に、誰か一人でも支配下登録されていたら今期中の支配下登録は出来ませんでした。
7月10日横浜球場で横浜戦に初登板、初先発をしますが敗戦投手に。7月31日本拠地バンテリンドームでヤクルト戦に本拠地初先発、2回目の登板を迎えます。
3回に中日が1点を取り、松木平は6回を0点に抑え勝ち投手の権利をもって降板。テレビでは姉のゆにさんが応援する姿も映されてました。その後を清水、松山、ライデルが抑えて、プロ初勝利となりました。
ヒーローインタビューでは、感極まって涙を流す姿が感動を誘いました。ベンチでは同級生で仲良しの高橋宏斗が大喜びで、松木平と抱き合っていました。高橋宏斗は前日に登板しており、本来この日は試合前には帰宅する予定だが、松木平の応援のために球場に残っていた。
髙橋宏斗がベンチに駆けつけ初勝利の松木平優太と抱き合い祝福する 中日ドラゴンズVS東京ヤクルトスワローズ 2024/07/31 (youtube.com)
松木平は中日での入団会見で、「世界中に松木平という珍しい名前を知らせたいです」と述べた。世界のどこかにいる父親に、自分の存在を伝えたい。松木平の名前が世界に届くよう今後の活躍を期待する。
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