パリオリンピック女子マラソンでメダルを期待選手は、19年ぶりに女子マラソンの日本記録を塗り替えた前田穂南です。
2024年1月の大阪国際女子マラソンで、2時間18分59分の2位で完走し、2005年の野口みずきの日本記録(2005年ベルリン大会、2時間19分12秒)を19年ぶりに更新しました。
1996年生まれの28才、兵庫県尼崎出身の前田選手は、駅伝の強豪、大阪の薫英女学院高校に入学します。しかし、先輩に松田瑞生(大阪国際女子マラソンで2度の優勝経験者)などがいるほどの層の厚さのため、駅伝の大会では3年間補欠として過ごしました。2015年に高校を卒業し、女子駅伝の強豪、岡山の天満屋に入部します。2017年大阪国際女子マラソンでマラソンデビュー。同じ年、マラソン2回目の北海道マラソンで初優勝します。
2020年に開催される東京オリンピックにの選考レース、2019年のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)で2時間25分15秒で優勝し、オリンピックの出場権を獲得して、世間に名前を知らしめます。
1年遅れで開催されえた東京オリンピック(暑さのためレースは北海道)では、2時間35分28秒で33位と不本意な結果に終わります。
2024年のパリオリンピックの出場に向けての戦いが始まります。2023年10月に行われたMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)では、2時間27分2秒の7位で出場権を逃します。1位の鈴木優花と2位の一山麻緒が日本代表に内定し、残り1枠をかけて3か月後の大阪国際女子マラソンに出場します。
2024年1月28日大阪国際女子マラソン。前田の他に、高校の先輩で世界選手権2年連続出場の松田瑞生や佐藤早也伽がライバルとして出場しました。積極的に仕掛けた前田選手は、エチオピアの選手には抜かれますが、他の日本人を引き離し、日本人1位の2位でフィニッシュします。
2時間18分59秒は、野口みすきの記録を13秒縮める日本記録です。記録がでやすいベルリン大会ではなく、大阪国際女子マラソンでの記録にも価値があります。
2004年のアテネ五輪の野口の金メダル以来、オリンピックマラソン女子選手のメダリストは出ていません。日本記録保持者としてオリンピックに挑む前田穂南にメダルの獲得を期待します。

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